リフォームの現場に材料をお届けしました。
監督と大工さんが廃棄する家具を外に出してる最中で
何か手伝える事がないか訊ねると、2階にある洋服ダンスを下ろすの手伝って・との事。
早速2階に上がると、結構大きな洋服ダンス。経路となる階段は上り口で3段廻り、見る限り1階上り口の3段廻り部が下りそうにない・・。
大工さんが呟く「・下りるかコレ・・?」
監督:「上がったものは下りる、入ったものは出る!」
名言だ!名言に違いない。
3人で下ろし始める。何故か大工さんが一人で下になり、ゆっくり1段ずつ足を下ろし進める・・。
問題の廻り部、大工さんが叫ぶ。「どう考えても曲がらんけど~!」
監督:「もっと内角に!もっと下げて!」
大工:「いや、もう当たっとるっ!ちょんのにー!」
監督:「上がったんやけん下りるっ!ちょんのにー!」
オッサン3人で「ワァワァ」言ってる中、洗濯物を干し終わった奥さんがやってきて
「コレ、階段から上げてませんけど。」と一言。
オッサン3人無言で階段をゆっくり上がり始めました。
そしてタンスは元の位置に。
監督は、目を細め地蔵のような顔で私を見つめていました。私も目を細め地蔵の表情で監督を見つめ返しました。
見つめ合ったこの瞬間、今日この場に居合わせてお役に立てた気がしたのでした。
帰り際、2階から洋服ダンスを切るノコギリの音で口元がほころんだのは、言うまでもありません。