とある日曜

先月の、ある日曜日午前中、買い物を終え帰宅途中に一人

東新町のアーケード内に入りました。(阿波銀側から・)

10mほど歩くとお婆さんが私に近づいて来て

「あそこに人が倒れとる・」と心配顔で言います。

お婆さんの指さす方向を見ると黒っぽい服装の人らしきものが地面に・・。

駆け寄り見ると20代と思われる男性が眠ってる感じ。怪我などはない様子。

男性の後方にベンチがあるが、何故か地べたに寝てる・・。

Tシャツの袖をまくり上げた腕を軽く叩き「にいちゃん!起き!にいちゃ~ん!」

声を掛けても少し体が動くだけで起きる気配がない。少し強めに体を揺する・

起きない、しかし気絶というより爆睡してるように見える。

素人判断でこのまま続けてもいけないと思い110番通報しました。

『・・すぐそちらに行けないので傍についてて・』との話で、

快諾し若者を見ていました。

しばらくすると上品なご婦人が横に来て

「親見たらビックリするなぁー」「なんでこのベンチで寝んかったんだろ?」

と言うので私が

『地面が冷たいけん、こっちが気持ち良かったんだろなぁ』と答えると

「エー?ベンチの方が冷たいんちゃうん」「ベンチから落ちたんちゃう~?」

私は動揺した。ご婦人の言う通りだ!

普通に考えればそうじゃないか。ベンチと平行に寝ている状況からしても真っ先にそう推理すべきだ。しかもここまで無限の爆睡を決め込んでいるこの若者がここで寝る前に温度の低い方選択し《こっちにし~よや》などとなるはずがない。昆虫じゃあるまいし。

ところが私はご婦人から言われるまでこの状況に至る経緯の選択肢に

『ベンチから落ちた』は頭に全く出てきてなかった。いやホンマに。

動揺は続きました。ご婦人がそれからもいろいろと話してましたが、

私の頭の中は、

(今回たまたま自分の思考やレベルに疑問をもったが、ここ数年気付きもせず、アホな判断をしてきた事がドッサリあるのでないのか?

クイズ、なぞなぞ結構得意だったのに、こんな推理が出来んとは・・ コナンに勝てるはずがない・)

もはや若者の事は眼中になく、すっかり落ち込んでると警官登場。

バトンを渡し現場を後に。

力なく帰宅し買い物袋を開ける。

袋の中を見て思考の弱体化を確信しました。

今回の買い物の主役であるピーナッツを買ってない!

一袋¥100のオッサンの強い味方であるバタピーを・・。

なんとも考えさせられる、とある日曜日でした。